
パルワールド用にPCが欲しいけど、どれを選べばいいんだろう?
世界中で大ヒットしている「パルワールド」をPCでプレイしたいけれど、どのくらいのPCスペックが必要なのか分からず悩んでいませんか。
推奨動作環境を満たしているか、低スペックPCでも動作するか、グラボなしでプレイできるかなど、気になる点は多いでしょう。
この記事では、PCスペックの診断方法から快適にプレイするための具体的なPC選びまで、分かりやすく解説していきます。
この記事でわかること
- パルワールド公式が発表している推奨スペックと最低スペック
- 低スペックPCやグラボなしのPCでプレイするための設定方法
- メモリ不足やCPU負荷といったトラブルへの具体的な対処法
- 予算や目的に合わせたおすすめゲーミングPCの価格帯と選び方
公式発表のパルワールドPCスペック


- パルワールドの推奨動作環境とは
- 自分のPCのスペック診断方法
- 低スペックPCで遊ぶ設定方法
- グラボなしでもプレイは可能か
- ノートパソコンでプレイできるか
パルワールドの推奨動作環境とは
パルワールドを快適にプレイするためには、開発元であるポケットペアが公表しているPCスペックを理解することが第一歩でしょう。
公式からは、ゲームを最低限動作させるための「最低動作環境」と、快適なプレイを想定した「推奨動作環境」の2種類が提示されています。
具体的には、以下の表の通りです。
項目 | 最低動作環境 | 推奨動作環境 |
---|---|---|
OS | Windows 10 or later (64-Bit) | Windows 10 or later (64-Bit) |
CPU | Core i5-3570K 3.4 GHz 4 Core | Core i9-9900K 3.6 GHz 8 Core |
メモリ | 16 GB RAM | 32 GB RAM |
グラフィック | GeForce GTX 1050 (2GB) | GeForce RTX 2070 |
ストレージ | 40GBの空き容量 (SSD) | 40GBの空き容量 (SSD) |
注目すべきは、推奨動作環境でメモリが32GB、グラフィックボード(グラボ)がRTX 2070と、比較的高めのスペックが要求されている点です。
最低環境でもメモリ16GBが必要とされており、パルワールドが多くのPCリソースを必要とするゲームであることが分かります。
特に、大人数でのマルチプレイや、建築物が増えてきた拠点などでは、推奨スペックに近い性能がないと動作が不安定になる可能性があります。
最低動作環境は、あくまで「ゲームが起動できる」レベルの指標です。画質設定を最低に落とすなど、様々な妥協が必要になることを理解しておく必要があります。
一方で、推奨動作環境を満たしていれば、フルHD(1920×1080)の解像度で、多くの設定を高品質にしても安定したフレームレートで快適に遊ぶことができるでしょう。
自分のPCのスペック診断方法
パルワールドをプレイする前に、まずはご自身のパソコンがどの程度のスペックを持っているのかを正確に把握することが重要です。
専門的なソフトを使わなくても、Windowsに標準で搭載されている「DirectX診断ツール」を使えば、誰でも簡単にスペックを確認できます。
診断ツールの起動方法は非常に簡単です。
DirectX診断ツールの起動手順
1. キーボードの「Windows」キーを押しながら「R」キーを押します。
2. 「ファイル名を指定して実行」というウィンドウが開くので、入力欄に「dxdiag」と入力して「OK」をクリックします。
3. 「DirectX診断ツール」が起動します。
このツールで確認すべき主な項目は以下の通りです。
確認すべき主要スペック項目
「システム」タブ
- プロセッサ: CPUの種類と性能(例: Intel(R) Core(TM) i7-14700F)
- メモリ: 搭載されているメモリ容量(例: 32768MB RAM → 32GB)
「ディスプレイ」タブ
- 名前: グラフィックボードの製品名(例: NVIDIA GeForce RTX 5070)
これらの情報を、先ほど紹介したパルワールドの最低・推奨動作環境と比較してみてください。
もしご自身のPCスペックが最低動作環境を下回っている場合は、残念ながら快適なプレイは難しいかもしれません。
逆に、推奨動作環境を大きく上回っていれば、高画質設定でもスムーズに遊べる可能性が高いです。
初めて診断ツールを使うと情報量が多くて戸惑うかもしれませんが、見るべきポイントは「プロセッサ」「メモリ」「ディスプレイタブの名前」の3つです。ここをしっかり確認しましょう。
低スペックPCで遊ぶ設定方法
もしお使いのPCがパルワールドの最低動作環境をギリギリ満たす、あるいは少し下回るような「低スペック」な場合でも、諦めるのはまだ早いです。
ゲーム内のグラフィック設定を調整することで、PCへの負荷を軽減し、プレイ可能な状態にできる可能性があります。
負荷を減らすために特に効果的なのは、以下の設定項目です。
グラフィック負荷を軽減する設定項目
- プリセット: まずは「低」または「最低」に設定してみましょう。
- 描画距離: 「低」に設定すると、遠くのオブジェクトを描画しなくなり、負荷が大きく下がります。
- 影の品質: 影の描画は非常に負荷が高いため、「なし」または「低」に設定するのがおすすめです。
- アンチエイリアス: 物体の輪郭を滑らかにする機能ですが、「なし」または「FXAA」にすると軽くなります。
- 解像度: フルスクリーンではなくウィンドウモードにして、解像度を一段階下げる(例: 1920×1080 → 1600×900)のも非常に効果的です。
これらの設定は、ゲームのタイトル画面やプレイ中のオプションメニューから変更できます。
一つずつ設定を下げてみて、動作が安定するポイントを探ってみてください。グラフィックの美しさは損なわれますが、ゲームを遊べるようにすることが最優先です。
グラボなしでもプレイは可能か
結論から言うと、グラフィックボード(グラボ)を搭載していないPCでパルワールドを快適にプレイすることは極めて困難です。
パルワールドは広大な3Dの世界をリアルタイムで描画するため、グラフィック処理を専門に行うパーツであるグラボの性能に大きく依存します。
グラボが搭載されていないPCは、CPUに内蔵された「内蔵グラフィックス」で映像を処理しますが、これは動画再生や簡単な事務作業を想定したものであり、本格的な3Dゲームを動かす力はありません。
公式の最低動作環境でも「GeForce GTX 1050 (2GB)」という独立したグラボが指定されています。
このGTX 1050は、2016年に発売されたエントリークラスのグラボですが、それでも一般的なCPU内蔵グラフィックスより遥かに高い性能を持っています。
仮にゲームを起動できたとしても、画面が紙芝居のようにカクカクになったり、キャラクターの表示が崩れたりと、まともにゲームをプレイできる状態にはならない可能性が非常に高いです。
パルワールドをプレイしたいのであれば、最低でもGTX 1650や、現行モデルであればRTX 4050以上のグラボを搭載したPCを用意することをおすすめします。
ノートパソコンでプレイできるか
「ノートパソコンでもパルワールドをプレイできますか?」という質問は非常に多く寄せられますが、その答えは「ゲーミングノートPCであれば快適にプレイ可能」です。
ここで重要なのは、「ゲーミング」用途に設計されているかどうかという点です。
一般的な事務作業や学業で使われる薄型軽量のノートPCでは、残念ながらスペックが全く足りません。
これらのPCはグラボを搭載していないか、搭載していても非常に性能の低いものがほとんどだからです。
一方で、「ゲーミング」と名の付くノートPCは、高性能なCPUとグラボを搭載しており、デスクトップPCに匹敵する性能を発揮するモデルも少なくありません。
ゲーミングノートPCを選ぶ際のポイント
- グラボ(GPU): 「GeForce RTX 4060 Laptop GPU」以上を搭載したモデルを選ぶと、多くの設定で快適にプレイできます。
- 冷却性能: 高性能なパーツは多くの熱を発するため、冷却機能がしっかりしていないと性能が低下してしまいます。レビューなどで排熱性能を確認することが重要です。
- ディスプレイ: リフレッシュレートが120Hz以上のディスプレイを搭載していると、より滑らかな映像でゲームを楽しめます。
ゲーミングノートPCなら、場所を選ばずにパルワールドの世界に没頭できるという大きなメリットがあります。
ただし、同程度の性能を持つデスクトップPCと比較すると価格が高くなる傾向がある点と、将来的なパーツ交換が難しいというデメリットも理解しておきましょう。
パルワールドでよくあるPC関連のスペック問題と解決法
- メモリ不足を解消する対処法
- CPU負荷が高いときの確認点
- おすすめパソコンの値段と選び方
- Macの推奨スペックは存在する?
- 快適なパルワールドPCスペックまとめ
メモリ不足を解消する対処法
パルワールドは公式の推奨スペックで32GBのメモリを要求するなど、非常に多くのメモリを消費するゲームです。
もしお使いのPCのメモリが16GBの場合、特に長時間プレイしたり、他のアプリケーションを同時に開いていたりすると「メモリ不足」に陥り、ゲームが強制終了したり、動作が極端に重くなったりすることがあります。
メモリ不足が疑われる場合は、以下の対処法を試してみてください。
不要なアプリケーションを終了する
最も簡単で効果的な方法です。
パルワールドをプレイする際は、裏で動いている他のアプリケーションをできるだけ終了させましょう。
特に、Webブラウザ(Google Chromeなど)は多くのタブを開いていると大量のメモリを消費します。
ゲーム配信ソフトやボイスチャットツールなども、必要最低限のもの以外は閉じておくことをおすすめします。
PCのメモリを物理的に増設する
根本的な解決策として、メモリの増設が挙げられます。デスクトップPCであれば、比較的簡単にメモリを追加できます。
現在16GBの環境でプレイしているなら、32GBに増設することで、パフォーマンスが劇的に改善される可能性があります。
メモリの価格は時期によって変動しますが、16GB(8GBx2枚)であれば1万円前後から購入可能です。
メモリ増設の注意点
ノートPCの場合は増設が難しいモデルも多いため、購入前に仕様を確認する必要があります。また、PCとの相性問題もあるため、自分のPCに対応した規格のメモリを選ぶことが重要です。自信がない場合は、専門ショップに相談しましょう。
仮想メモリの設定について
Windowsには、ストレージ(SSDやHDD)の一部をメモリの代わりとして使用する「仮想メモリ」という機能があります。
これを設定することで一時的にメモリ不足を緩和できる場合がありますが、物理メモリに比べて非常に低速なため、あくまで応急処置と考えましょう。
ゲームの快適性が損なわれる可能性が高いです。
CPU負荷が高いときの確認点
ゲームプレイ中にPCの動作が重くなった際、CPUの負荷が原因ではないかと心配になる方もいるでしょう。
確かにCPUはゲーム内の物理演算やAIの処理など、多くの計算を担当する重要なパーツです。
CPU使用率の正常な範囲
まず理解しておきたいのは、ゲームプレイ中にCPUの使用率がある程度高くなるのは正常な動作だということです。
例えば、CPU使用率が60%〜80%程度で推移している場合、それはCPUがしっかりと性能を発揮してゲームを処理している証拠であり、特に問題はありません。
注意すべきはCPU温度
むしろ注意すべきは、「CPUの温度」です。
高性能なCPUほど多くの電力を消費し、高熱を発します。この熱を適切に冷却できないと、「サーマルスロットリング」という現象が発生します。
これは、CPUが自身の熱で故障するのを防ぐために、強制的に性能を低下させる保護機能です。
この状態になると、CPU使用率は高くないのにゲームがカクつく、といった症状が現れます。
CPUの温度は専用の監視ソフトで確認できますが、一般的にゲームプレイ中に90度を超える状態が続くようであれば注意が必要です。
温度が高い場合の対処法
CPU温度が高い場合は、以下の点を確認してみてください。
- PC内部のホコリ: CPUクーラーやケースのファンにホコリが溜まっていると、冷却効率が著しく低下します。定期的な清掃が重要です。
- CPUクーラーの性能: 搭載されているCPUに対して、CPUクーラーの冷却性能が不足している可能性があります。より高性能なクーラーへの交換を検討しましょう。
- ケースの通気性: PCケース内の空気の流れ(エアフロー)が悪いと熱がこもりやすくなります。
CPU負荷を気にするあまり、性能を出し切れていないのはもったいないです。
大切なのは、CPUが全力で働けるように、しっかりと冷やしてあげる環境を整えることですね。
パルワールドにおすすめパソコンの値段と選び方
これからパルワールドのために新しいゲーミングPCを購入しようと考えている方にとって、最大の関心事は「どのくらいの値段で、どんなスペックのPCを選べば良いのか」という点でしょう。
ここでは、予算と目的に合わせたPCの選び方を解説します。
ゲーミングPCは、搭載されているパーツの性能によって価格が大きく変動します。
大きく分けて3つの価格帯で考えると分かりやすいです。
価格帯(目安) | 主なグラボ | おすすめな人・プレイ環境 |
---|---|---|
エントリー(約13万~18万円) | RTX 4060 / 5060 | フルHD環境で、グラフィック設定を調整しつつ快適に遊びたい人。まずはゲーミングPCを試してみたい初心者向け。 |
ミドル(約18万~30万円) | RTX 4060 Ti / 5060 Ti / 5070 | フルHD~WQHD環境で、高画質・高フレームレートを両立したい人。ゲーム実況や動画配信も視野に入れている人におすすめ。 |
ハイエンド(約30万円~) | RTX 5070 Ti / 5080 以上 | WQHD~4K環境で、最高設定でも一切の妥協なくプレイしたい人。あらゆる最新ゲームを最高の環境で楽しみたいコアゲーマー向け。 |
パルワールドを快適に楽しむなら、ミドルクラスのPCが最もコストパフォーマンスに優れています。
特に「RTX 5060 Ti」や「RTX 5070」を搭載したモデルは、パルワールドの推奨スペックを十分に満たしており、今後登場するであろう他のゲームにも長く対応できる性能を持っています。
BTO(受注生産)メーカーのセールなどを利用すれば、20万円前後で非常にバランスの取れたPCを見つけることも可能です。
Macの推奨スペックは存在する?
結論として、Windows PC向けに発表されているパルワールドの公式な推奨スペックは、Macには直接適用されません。
これは、WindowsとmacOSではOSの構造や対応しているプログラムが根本的に異なるためです。
しかし、Macユーザーにとって朗報があります。2025年3月4日に、Mac App Storeにてパルワールドの正式なMac版がリリースされました。
これにより、特定の条件を満たすMacであれば、Windows環境を用意しなくても直接パルワールドをプレイできるようになったのです。
Mac版パルワールドの動作要件
- 対応機種: Appleシリコン(M1, M2, M3, M4など)を搭載したMac
- OS: macOS 14.0.0以降
Intel製CPUを搭載した古いMacでは動作しないため注意が必要です。
Appleシリコンは非常に高性能ですが、Mac自体はゲーミング用途に特化して設計されているわけではありません。
特に、薄型のMacBookシリーズでは、長時間のプレイで本体が高温になり、性能が低下する可能性があります。
プレイする際は、PCスタンドを使用するなどして、排熱を助ける工夫をすると良いでしょう。
その他のプレイ方法
どうしてもWindows版をMacでプレイしたい場合は、「GeForce NOW」のようなクラウドゲーミングサービスを利用する方法もあります。これは、高性能なサーバー側でゲームを実行し、その映像をストリーミングで受信してプレイする仕組みです。
この方法であれば、Mac本体のスペックに依存せず、安定したインターネット回線さえあれば高画質でプレイすることが可能です。
パルワールドのPCスペックまとめ
この記事で解説してきた、パルワールドを快適にプレイするためのPCスペックに関する要点を以下にまとめました。
- パルワールドの公式推奨スペックはメモリ32GB、グラボRTX 2070
- 最低でもGeForce GTX 1050以上のグラフィックボードが必要
- 自分のPCスペックはWindows標準のDirectX診断ツールで確認できる
- 低スペックPCではグラフィック設定を「低」に調整することで対処
- グラボなしのCPU内蔵グラフィックスでの快適なプレイは非常に難しい
- ゲーミングノートPCであれば場所を選ばず快適にプレイ可能
- メモリ不足はプレイ中に不要なアプリを終了することで緩和できる
- 根本的なメモリ不足の解決には16GBから32GBへの増設が効果的
- CPU負荷の高さよりもCPUが発する熱の温度管理がより重要
- CPU温度が90度を超える場合は冷却環境の見直しを検討する
- コストパフォーマンスを重視するなら18万円前後のミドルクラスPCがおすすめ
- MacでもAppleシリコン搭載モデルならApp Store版でプレイできる
- 長時間プレイを想定するならPCケースの排熱性能も重要な要素
- ゲームのロード時間を大幅に短縮できるSSDストレージは必須
- 今後のゲームアップデートで要求スペックが変動する可能性も考慮しておく