
Core i9って、正直オーバースペックじゃない?本当に必要なのかな?
ゲーミングPC選びで目にする、最上位CPU「Core i9」その響きに惹かれつつも、
「本当に自分に必要なんだろうか?」
「Core i7と比べて、価格に見合う価値はあるの?」
と、購入をためらってはいませんか?
この記事は、Core i9が本当に必要なケースとそうでないケースをわかりやすく解説します。後悔しないゲーミングPC選びの参考にしてみてください。
- あなたが本当にCore i9を必要とするユーザーかどうかが分かる
- Core i7との具体的な性能差とコストパフォーマンスが理解できる
- 購入で後悔しないための必須チェックポイントが学べる
- 今買うべきCore i9搭載PCが分かる
ゲーミングPC Core i9は本当に必要か?
- Core i9が本当に必要な人とは?
- Core i7との性能を徹底比較
- 配信や動画編集でのメリット
- Core i9が搭載されたゲーミングPCの選び方
Core i9が本当に必要な人とは?
結論から申し上げますと、ほとんどのゲーマーにとってCore i9はオーバースペックです。現在の多くのPCゲームは、Core i7で十分に最高のパフォーマンスを発揮できるように設計されています。
では、Core i9が本当に必要になるのは、どのような人なのでしょうか。それは、PCの性能に一切の妥協を許さず、特定の目的を持つ、ごく一部のユーザーに限られます。
具体的には、以下のいずれかに当てはまる方です。
- 4K解像度のモニターで、最新の超高画質ゲームを常に最高のフレームレートでプレイしたい「究極の画質設定を求めるゲーマー」
- 高画質でのゲームプレイと、高ビットレートでのライブ配信を同時に、全くコマ落ちなく行いたい「プロのストリーマー」
- 4K動画の編集や3DCGのレンダリングといった、コンマ1秒でも作業時間を短縮したい「プロのクリエイター」
もしあなたが「WQHD解像度で快適にゲームをしたい」という一般的なハイエンド志向のゲーマーであれば、Core i9に投資する予算を、グラフィックボードやモニターのアップグレードに回す方が、満足度は格段に高くなります。
まずはご自身のPC利用目的が、本当にCore i9を必要とするレベルにあるのかを冷静に判断することが重要です。
「自分はそこまでではないかも…」と感じたなら、大多数のユーザーにとって、Core i7が最もバランスの取れた最高の選択肢となります。



最新のゲームを4Kでプレイしたい、究極の最高環境で配信をしたい、プロのクリエイターとして本気でやっていきたいという方にi9搭載モデルはおすすめです!
Core i7との性能を徹底比較
Core i9とCore i7の最大の違いは、搭載されているコアとスレッドの数、そして価格です。
Core i9は、Core i7よりも多くの計算ユニット(コア/スレッド)を持っているため、複数の重い処理を同時に行う「マルチタスク性能」が圧倒的に優れています。
しかし、その性能差が価格差に見合う価値があるのかは、慎重に考える必要があります。
一般的に、Core i9搭載PCは、同等のグラフィックボードを搭載したCore i7搭載PCよりも、10万円以上高価になることも珍しくありません。
| 項目 | Core i7 (例: 14700KF) | Core i9 (例: 14900KF) |
|---|---|---|
| ターゲット | 本格的なゲーマー、一般的なクリエイター | プロのクリエイター、究極を求めるゲーマー |
| コア/スレッド数 | 20コア / 28スレッド | 24コア / 32スレッド |
| 得意なこと | ほとんどのゲーム、一般的な配信・動画編集 | 4K動画編集、3DCG、プロレベルの配信 |
| 価格帯 | 高価 | 非常に高価 |
この表からも分かる通り、Core i9の優位性は、主にゲーム以外のクリエイティブな作業で顕著に現れます。
「ゲームが主な目的」であるならば、この大きな価格差を正当化できるほどの性能向上を体感できる場面は、限定的であると理解しておくことが重要です。
ゲームでのフレームレート差は?
多くのゲーマーが最も気になるのは、「Core i9にすれば、ゲームのフレームレートはどれくらい上がるのか?」という点でしょう。
結論を言うと、「組み合わせるグラフィックボードと解像度によるが、多くの場合は思ったほどの差は出ない」というのが現実です。
例えば、WQHD(2560×1440)解像度で、RTX 5070 Tiクラスのグラフィックボードと組み合わせた場合、Core i7とCore i9のフレームレート差は、多くのゲームで数%〜10%程度に留まります。
これは、ほとんどのゲームがCore i9の持つ全てのコアを使い切ることができず、ボトルネックがCPUではなくグラフィックボード側になるためです。
しかし、RTX 5090のような現行最高峰のグラフィックボードを使い、4K(3840×2160)解像度でプレイするような極端な環境では話が変わります。グラフィックボードの性能が高すぎるため、CPUの処理能力がボトルネックになり始め、Core i9のパワーがフレームレートの向上に直接結びつくようになります。
フレームレート差のまとめ
- WQHD解像度まで: Core i7とi9の差は軽微。体感できるほどの違いはないことが多い。
- 4K解像度(最高級グラボ使用時): Core i9の優位性が現れ始め、より高いフレームレートを安定して維持できる。
配信や動画編集でのメリット
ゲーム単体での性能差は限定的ですが、Core i9が真価を発揮するのが、ゲームと他の重い作業を同時に行うシーンです。特に、ゲーム配信や動画編集では、Core i7に対して明確なアドバンテージがあります。
ゲーム配信
高画質なゲーム配信では、ゲームそのものの処理に加え、映像をリアルタイムで圧縮(エンコード)して配信サーバーに送るという、非常に負荷の高い処理が発生します。Core i7でも配信は可能ですが、設定によってはゲームのフレームレートが低下することがあります。
一方、Core i9の圧倒的なマルチタスク性能は、ゲームの快適さを一切損なうことなく、高画質・高ビットレートの安定した配信を実現します。視聴者に最高の映像を届けたいプロのストリーマーにとって、これは何物にも代えがたいメリットです。
動画編集
録画したゲームプレイを編集し、動画として出力(レンダリング)する際、Core i9のパワーは作業時間を劇的に短縮します。動画編集ソフトは、CPUのコア数が多ければ多いほど処理が高速になるため、Core i9の恩恵を最大限に受けることができます。
例えば、1時間の動画のレンダリング時間が、Core i7では30分かかるところ、Core i9なら20分で終わる、といった差が生まれます。
後悔しないためのCore i9の選び方
あなたが「やはり自分にはCore i9が必要だ」と確信した場合、次に重要になるのが、どのCore i9を選ぶかです。Core i9もCore i7と同様に、「世代」と「型番の末尾(サフィックス)」によって性能が異なります。
世代の確認
前述の通り、CPUの性能は世代によって大きく異なります。これからCore i9搭載PCを購入するのであれば、最新の第14世代を選ぶのが基本です。
製品名「Core i9-14900K」の「14」が世代を表しています。中古品などで古い世代のCore i9を選ぶのは、よほどの理由がない限り避けるべきです。
サフィックス(K, F, KF)の意味
型番末尾のアルファベットは、CPUの特性を示しています。ゲーミングPCで重要なのは以下の3つです。
- K: オーバークロック対応の高性能モデル。最高の性能を引き出せますが、強力な冷却が必要です。
- F: 内蔵グラフィックス機能がないモデル。別途グラフィックボードが必須ですが、その分価格が少し安くなります。
- KF: KとFの両方の特性を持つモデル。高性能かつグラボ必須で、多くのハイエンドBTOパソコンで採用されています。
ゲーミングPCは必ずグラフィックボードを搭載するため、内蔵グラフィックスのない「F」または「KF」モデルは、無駄な機能を省いた賢い選択と言えるでしょう。
最高のゲーミングPC Core i9モデルを紹介
- おすすめデスクトップPC 3選
- おすすめノートパソコン 2選
- 冷却性能と電源の重要性
- BTOでの賢いカスタマイズ術
- まとめ:最高のゲーミングPC Core i9
おすすめデスクトップPC 3選
ここまでの条件を読んで「自分こそがCore i9にふさわしい」と確信した方へ。2025年現在、買うべきおすすめのCore i9搭載ゲーミングデスクトップPCを3つご紹介します。
1. 【WQHD最強バランスモデル】MDL.make Core i9 14900KF × RTX 5070 Ti


| CPU | Intel Core i9 14900KF |
|---|---|
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 5070 Ti |
| メモリ | 32GB DDR5 |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD |
| 参考価格 | 297,800円~ |
Core i9搭載PCとしては比較的手の届きやすい価格ながら、WQHD解像度での高フレームレートプレイに特化したRTX 5070 Tiを搭載した、非常にバランスの取れたモデルです。「4Kは不要だが、WQHD環境では絶対に妥協したくない」という競技志向のゲーマーに最適です。メモリも標準で32GB搭載しており、配信や動画編集の入門機としても活躍します。
2. 【4Kゲーミング標準モデル】パソコン工房 LEVEL-R776-149-VKX


| CPU | Intel Core i9 14900 |
|---|---|
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 5080 |
| メモリ | 32GB DDR5 |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD |
| 参考価格 | 434,800円~ |
4Kゲーミングを快適に楽しむための新定番、RTX 5080を搭載した王道のハイエンドモデルです。Core i9のパワーとRTX 5080の描画性能が組み合わさることで、多くの最新ゲームを4K解像度・高設定で安定してプレイ可能。これから4Kゲーミングの世界に足を踏み入れたいと考える、すべてのユーザーにおすすめできる一台です。
3. 【究極のパフォーマンスモデル】マウスコンピューター DAIV FX-I9G90


| CPU | Intel Core i9 14900KF |
|---|---|
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 5090 |
| メモリ | 64GB DDR5 |
| ストレージ | 2TB NVMe SSD |
| 参考価格 | 789,800円~ |
現行最強のRTX 5090を搭載し、メモリ、ストレージに至るまで一切の妥協を排した、まさに究極のゲーミングPCです。どんな重いゲームであっても、4K解像度・最高設定で究極のフレームレートを叩き出します。予算に上限はなく、ただひたすらに最高のパフォーマンスのみを求める方におすすめの一台です。
おすすめノートパソコン 2選
場所を選ばず、どこでも最高のパフォーマンスを発揮したい。そんな要求に応えるのが、Core i9を搭載したゲーミングノートPCです。デスクトップに匹敵するパワーを持ち運べる、おすすめの2モデルをご紹介します。
1. 【ゲーミング特化モデル】MSI Katana-15-HX-B14WGK-0951JP


| CPU | Intel Core i9 14900HX |
|---|---|
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 5070 Laptop GPU |
| メモリ | 32GB |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD |
| ディスプレイ | 15.6インチ WQHD / 165Hz |
デスクトップ版に迫る性能を持つ「HX」シリーズのCore i9と、RTX 5070 Laptop GPUを搭載した、純粋なゲーミング性能を追求したモデルです。165Hzの高リフレッシュレートWQHD液晶を備え、この一台で場所を選ばずに本格的なeスポーツ環境を構築できます。出張先や遠征先でも一切の妥協なくゲームに打ち込みたい、アクティブなゲーマーに最適です。
2. 【クリエイター向け万能モデル】マウスコンピューター DAIV Z6-I9G70SR-A


| CPU | Intel Core i9-13900H |
|---|---|
| グラフィックボード | NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPU |
| メモリ | 32GB |
| ストレージ | 1TB NVMe SSD |
| ディスプレイ | 16インチ / sRGB比100% |
正確な色表現が可能なクリエイター向けディスプレイを搭載し、NVIDIA Studio認定を受けたモデルです。高いゲーミング性能はもちろんのこと、動画編集や3DCG制作といったクリエイティブな作業でもその真価を発揮します。ゲームも創作活動も、一台のノートPCで最高レベルにこなしたい欲張りなあなたにおすすめです。
冷却性能と電源の重要性
Core i9は、その圧倒的なパフォーマンスと引き換えに、莫大な熱と大きな電力消費という2つの課題を抱えています。これらの対策を怠ると、CPUは自身の性能を制限(サーマルスロットリング)してしまい、宝の持ち腐れとなってしまいます。
Core i9を搭載するなら、冷却と電源には絶対に妥協しないこと
Core i9搭載PCを選ぶ際は、CPUやグラフィックボードの型番だけでなく、CPUクーラーの種類と電源ユニットの容量・品質を必ず確認してください。
- CPUクーラー: 標準的な空冷クーラーでは冷却が追いつきません。最低でも大型の高性能空冷クーラー、理想は240mm以上のラジエーターを持つ簡易水冷クーラーが搭載されているモデルを選びましょう。
- 電源ユニット: 高性能なグラボと組み合わせる場合、最低でも850W、RTX 5080以上なら1000W以上の大容量電源が必要です。また、電力変換効率を示す「80PLUS GOLD」以上の認証を受けた、品質の高い電源が必要です。
BTOでの賢いカスタマイズ術
BTO(受注生産)パソコンを購入する最大のメリットは、自分の用途に合わせてパーツをカスタマイズできる点にあります。Core i9の性能を最大限に活かし、かつ無駄な出費を抑えるための、賢いカスタマイズ術をご紹介します。
メモリは「32GB」を基準に考える
Core i9を選ぶほどのヘビーユーザーであれば、メモリは32GBが最低ラインです。16GBでは、ゲームをしながら他の作業をするとメモリ不足に陥る可能性があります。4K動画編集や、極めて多くのアプリケーションを同時に使用するプロフェッショナルな用途であれば、迷わず64GBを選択しましょう。
ストレージは「速度」と「容量」の両立を
OSやメインでプレイするゲームをインストールする「Cドライブ」には、高速なNVMe Gen4対応のSSDを最低1TB確保しましょう。
さらに、録画データや編集素材など、大容量のファイルを保存するために、データ用のストレージとして2TB以上のSSDまたはHDDを追加することをおすすめします。SSDを2枚構成にするのが、速度と容量を両立する最も贅沢で快適な選択です。
Core i9搭載ゲーミングPCについて総括
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。Core i9が本当に自分に必要なのか、そしてどのようなPCを選ぶべきか、その判断基準は明確になったかと思います。
Core i9は、単にゲームを快適にするだけでなく、その先のクリエイティブな活動まで見据えた、未来への投資とも言えます。
この記事が、あなたの後悔しないゲーミングPC選びの一助となれば幸いです。ぜひ、ご自身の判断に自信を持って、ゲーミングPCを手に入れてください。
